タロウ [dog ボランティア]

かおりさんのBlogを読んでいると、いつも思い出す。
タロウのこと。


タロウはボクが小学生の頃、家にやってきた雑種の白い子犬。
父と子犬が産まれたというお宅へ伺いもらってきた。
父の犬の選び方は一風変わっていて、子犬の尻尾をつかんで
引き上げる・・・・。


これで泣いた子はダメなんだそうだ。ほんまかいなと思いながら、
ボクは結構、信じてたりする。
だって、タロウはすごく頭が良くて優しい子だったから。


タロウは生まれてまだ1,2ヶ月だったので、お母さんが恋しい年頃だった。
うちに来てもずっと、クゥ~ンクゥ~ンと泣いていた。
家の外に大きな中型犬用の犬小屋があって、そこがタロウの家。


ボクはまだ小さかったのでタロウと一緒に昼間、犬小屋に入って寝てたっけ。
一緒にいる間はタロウは落ち着いていたっけ。


そんなタロウは大きくなり、真っ白の綺麗な顔のハナの黒い中型犬に育った。
紀州犬を中型にした感じ。
いまじゃ、ダメなんだけど(保険所につかまるから・・・)タロウは放し飼いで
夜は家に帰ってきた。昼間もいるときはあって、そんなときは玄関で一緒に寝てくれた。
上にまたがって、馬のようにしても怒らないタロウ。苦しくなるとずりずりとにげる(--;
優しい子だった。


決して、無駄吠えはしなくて、タロウがけたたましく吼えたのは一度だけだった。
深夜、見知らぬ酔っ払いが家の玄関にやってきたときだった。
おうちを守ってくれてた。


ボクが5、6年生のころ、いつもふらっと飄々とでかけるタロウがなぜか
ボクの後ろをついてくる日があった。


おかしいな?どうしたんだろ、タロウ。とおもって顔を覗き込むと、
左目が白く濁っていた。顎ははずれたようによだれがたくさん出て、
次第にあるくのも苦しいのか、びっこをひきだした。


ボクは、父の経営する小さな食堂に「タロウを病院へ連れて行って!」と
数ヶ月ぶりに父に会いに行った。うちの家は複雑な事情があって、
家が2件あり、父と妹と○○はお店へ、邪魔な母とおばあちゃん、ボクは新居へ住まされた。
お店にはポチというポメラニアンがいたっけ。


タロウがそうなったときにはもう母はいなくなっていて、おばあちゃんもお金がないのは
知っていたから、病院へ連れて行けるのは唯一、父だけだった。


父が返した言葉は一言。


「知らんっ!」


そうして、ボクはびっこを引きずったタロウと新居へ帰っていった・・・
自分の無力さをかみ締めながら、、、「タロウ、、ごめんな、ごめんな」と
いいながら、、。


家に帰るとタロウは小屋に入らず、玄関のドアの前で寝た。


おばあちゃんにいって、お水と上掛けをタロウにもっていた。


次の朝、、、、なぜか、一番に目が覚めて、タロウの顔をみにいった。
一晩たったから、タロウもう治ってるかもしれないっとおもったから。


タロウは、硬くなっていた。本当のカチコチだ。※

ゆすっても起きない、、白目をむいていた・・だから、ボクは、、目を閉じた。
それが、ボクが「死」というものと向き合った最初の瞬間だったのかもしれない。


おばあちゃんを呼んで、「タロウ、しんでる・・」とボクがなぜか落ち着いていうと
おばあちゃんはダンボールにタロウをいれて、保険所の人につれていってもらってた。


そして、タロウの小屋の前にお線香を7日間焚いてくれた。
ありがとう、おばちゃんとおもった。


 


それから、20数年後、Arkでハヤテと出会った。
見た瞬間、タロウだ!とおもった。みかけはハヤテは頬がこけてるし、
ハナはピンクがかってるし、もう15歳だし、少し違うんだけど、なぜか
雰囲気が似てるようにおもい、他にも白い犬はいるのにハヤテにすごく惹かれた。


相方はハヤテは不細工だというし、どこにでもいる犬にしか見えないというけど、
ボクにはかけがえの無いわんこだった。


そのハヤテも今年の秋、逝ってしまった。


今でもリビングのハヤテの写真や、ハヤテといった池のほとりのMovieをみると

リビングのハヤテの写真
涙がでてきそうになる。


ああ、ワンコ飼いたい・・・白いワンコ・・・。

(今でも、道路で運悪くはねられた犬や猫やたぬきをそっと路肩や地面に
 運ぶとき、全身が硬直しているあの子達を感じ、タロウのときを思い出します
 同じ人間がやった行為、、せめて、見かけたときはつぶされない場所に移してあげてくださいね。)


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